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リサーチ 2023.9.1

定量調査を行う上で必要なスキル

皆さん、こんにちは!インデックス・アイの田村です。

ビジネスの世界では、数値やデータを適切に解釈し、意思決定に生かす能力が不可欠です。よく耳にする「できるビジネスマンは数字に強い」という言葉が象徴している通りですね。マーケティング・リサーチの業界でも、数字を扱う「数字に強いスキル」は欠かせない能力です。特に定量調査の際は、この能力が必須となります。

 

定量調査を行う上で重要なスキルは、主に以下の2点になると考えます。

 

一つ目は、「数値を言葉に言い換える能力」です。数値データを解釈し、それから事実や仮説を導き出せるスキルです。

例えば、ワーキングスペース利用者に対して、「ワーキングスペースに必要なサービス」についてのアンケートを実施したとしましょう。その結果が下記のグラフになります。

 

結果として、「軽食が買える無人コンビニ」のスコアが最も高くなりましたが、これだけでは全体像は掴みきれません。

他の上位にランクインした項目を分析すると、「ドリンクサービス」「自動販売機」「冷凍パンが購入できる販売機」など、食べ物・飲み物に関連するサービスが際立っています。

この結果から、ワーキングスペースの利用者が求めるのは単に特定のサービスではなく、より広範な「食べ物・飲み物の提供」というニーズへの対応であると仮説を立てることができます。

 

二つ目は、「言葉を数値に言い換える能力」です。自分の主張を、数字を用いて説得力を持たせられるスキルです。

 

あなたが不動産会社のマーケティング担当者で、「●●マンションの住戸の使い勝手を改善すべきだ」と上司に提案したいと想像してみてください。どうすれば説得力のある提案になるでしょうか?

 

まず、アンケート調査で「あなたは●●マンションに住む際に、「住戸の使い勝手」を重視しますか?」という質問をすることが一つの手段です。この結果を示せば、自分の考えが一部の人々に共感されることが証明できます。しかし、これだけでは十分ではありません。なぜなら、他の要素、例えば「立地」や「広さ」など、「使い勝手」よりも重要かもしれないからです。

そのため、より強力な証拠を提供するためには、「●●マンションに住む際に重視する項目は何ですか。以下の中からあてはまるものすべてをお選びください。(選択肢:立地のよさ、交通便のよさ、周辺環境、広さ、築年数など)」といった質問を設定し、全体的な比較を提供することが必要です。

このように、自分の主張が、データに基づいた客観的なものであることを示すことができれば、相手に対して説得力を持って提案することができるでしょう。

 

以上の二つのスキルは、定量調査において非常に重要なスキルです。

 

実をいうと、私自身、新人の頃には数字の読み取りに大変苦労しました。しかし、数々の案件を通じて成長し、その苦労が今ではお客様の課題解決への道を開く力へと変わりました。

 

インデックス・アイでは、これらのスキルを身に付けたい方や、定量調査に関連する支援が必要な方のための定量的研修も提供しています。お問い合わせ、ご相談はinfo@index-i.co.jpにてお受けしております。

皆様のビジネスの成長を支援するパートナーとして、インデックス・アイの力をぜひお役立てください。

この記事を書いた人

田村麻衣子

田村麻衣子

3社のリサーチ会社を経て、2023年に当社に入社。 前職までは、定量調査を中心に、調査企画から報告会までの一連のリサーチ業務に従事しておりました。当社では、今までのリサーチ経験を活かしつつ、不動産領域を担当しております。

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